顔面読書日記
たいていは毎週水曜日・深夜更新。


01.11.28
恩田陸を読んでみる。
『六番目の小夜子』『球形の季節』
ふたつとも高校生が裏道に迷い込む物語。面白いんだけど、時期が悪かった。

これを読んでる最中に息子が『魁!クロマティ高校』を差し出したのだ。最近、息子が挑戦的なのよ。
「さあ、これで笑えるか!?」笑いましたとも。ヒーヒー言って笑いました。

併読に恩田陸はまずいよなあ。読んでる途中で『六番目の小夜子』の高校とクロマティ高校の共通項を考えたりしちゃうんだよ。あー、バカだ。
物語の余韻は全てメカ沢新一とマスク・ド・竹ノ内がぶっとばしました。以上。

『六番目の小夜子』『球形の季節』恩田陸、新潮文庫、どちらも¥514
忘れた頃に他の恩田陸を読むことにしよう。



マリオネットを作りたい!

01.11.22
猫が来てからツリーも出さないし、猫の気をそそるような飾り付けもやめてしまった。それでも気分はもうすぐクリスマス。
実はわたしの密かな楽しみのひとつは、手芸である。クリスマスっていうのはわたしの手芸魂を刺激する季節なのだ。1年がかりのパッチワークやセーターを編むといった大物ではない。テーブルの上に広げたチラシの上に全てが収まるささやかさ。友人に渡すプレゼントにつけるおまけ程度のものである。

人の真似っこをするのはぜーったいにイヤなので、手芸の本は見ない。図書館で画集やら写真集からネタを集めるのだ。で、たまたま図書館で見つけた1冊。

『ターシャ・テューダー手作りの世界/暖炉の火のそばで』

ターシャ・テューダーって人はアメリカの絵本作家。かなりのおばあさんなんだが、その暮らしぶりがスゴイ!生活の殆どのものを手作りし、19世紀風の暮らしをしてるのだ。参った。降参。
自分の世界を創るってのはこういうことだ。

今年もクリスマスに向けて裁縫箱を出すぞ。しかし年を経るごとに手芸というより限りなく工作の世界に近づきつつあるわたしの手芸作品。不安は残るが、なにせ生活全部とチラシの上の差があるのだ。気分だけはターシャ・テューダー、今年もせっせと木工用ボンドをこねくり回すことでしょう。

リチャード・W・ブラウン写真、トーバ・マーティン文、倉野雅子訳。
メディア・ファクトリー/¥3600


01.11.16
二日遅れだ〜! 
水曜日に見に来てくれたあなた、ごめんよ。すまんねえ。

今日の顔面はなんと絵本について語ってしまうのだ。

「ゴムあたまポンたろう」を捜して大きな書店に行ったときのこと。絵本コーナーには小さなお子ちゃまを連れて若いお母さんがいっぱい。読み聞かせ運動のたまものか、まだまだ絵本は人気があるのである。
しかーし、若いお母さん方よ、なんで手に取るのが教育絵本とかしつけ絵本とかばっかりなんだ? 全部を否定しないけど、面白くないよ。そんなもん。人にやさしくしよう。わがままはやめよう。ごりっぱ。でもそういうことは読み聞かせて身に付くもんじゃあねえです。
子どもは言ったようには育たない。やったように育つ。
教育絵本ばっかり読ませてると本の価値がぐわーんと下がりそうでいやだよ。人生初めて触れる本がマニュアル本なんて寂しくないか? 

子どもが眠りにつくとき、
「好き嫌いをやめなきゃ、クマ君も言ってるよ。」なんて言われるより
「ゴムあたまポンたろうが世界のあちこちをロケットみたいに飛んでいく。」ほうが断然楽しいと思うぞ。

「ゴムあたまポンたろう」を口に出して3回唱えてみよう。ちょっと楽しくなったあなたは、長新太と相性がいいはず。pontaさんのサイト内、日本の宝コーナーにいっぱい紹介してあるよ。
『ゴムあたまポンたろう』長新太作・童心社・¥1300