血液型がなんだっ!
(話を聞かない男、地図が読めない女)
アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ、藤井留美訳

バカバカ売れてるらしいし、新聞にもでかでかと広告打ってるし、近所のスーパーでは、オレンジページや、趣味の園芸と一緒に並んでるし、わたしが紹介するまでもないと思ったのですが。もっと売れて欲しい、読まれて欲しい理由があるんです。


「わたしは、B型で、牡羊座で、ライオンで、携帯電話で、薄型生理用ナプキンで、イクラ。」
と友達にメールを送ったら、
即座に
「わたしは、AB型で、山羊座で、くろひょうで、TVゲーム機で、動物ハンガーで、玉子で、かたつむり。」
と返事が返ってきました。
互いに良く知り過ぎた相手なので、二人で大笑いしました。お遊びの占いは楽しい


しかーし、血液型に関しては、どうも本気を感じさせる人が多いような・・・


わたしがまだ学生だった頃、ゼミの親睦会がありました。会は自己紹介から始まりました。初対面だから自己紹介は当然だけど、こういう時、必ず血液型を言わされるのはなぜなんだ?
わたしの番になって
「有元です。B型です。」
といったとたん、隣に座っていた女が
「やっぱりそうだったわ。わたしはA型だからあなたとは合わないわねえ。」
この女は言葉通りにゼミの期間中、ずーっとわたしを無視したのでした。失礼だと思いません?

B型の人は、多かれ少なかれこんな体験があるのではないでしょうか。


失敗こくと必ず
「しょうがないわよ。B型だもんね。」
と言われ、失敗にめげず明るくふるまうと
「B型は得よねえ。悩みがなくて。」
(そんな都合のいい人間が、いるかあ?明るく見えるのはわたしの努力なの!)

B型に限らず、血液型で当てこすりを言われたり、性格を勝手に断定されて不愉快な目に合った人はとても多いでしょう。そんな、あなた。今こそ反撃のチャンスです。
この『話を聞かない男、地図が読めない女』を世間に広めて、名誉挽回を計りましょう。『男脳度、女脳度』でもって、血液型性格診断を遠く彼方に追いやるのだ。

わたしはね、密かに始めてますよ。ふふふふふ。周りの人にね、男脳女脳テストやらせてるの。これがね、また良く当るんだわ。勝利の日は近いと見たね。


この本を読んで、わたしの周囲の夫族に共通の
血液型にかかわらず、なぜ男は話し合いができないのか?
血液型にかかわらず、なぜ男は突然怒り出すのか?
血液型にかかわらず、なぜ男は怒るとだまるのか?
血液型にかかわらず、なぜ妻の誕生日を忘れるのか?
血液型にかかわらず、なぜ変なお土産を選ぶのか?
が一気に解明されました。


しかも、ある友達夫婦だけに見られる、
妻の『愛想のひとつもない、そっけない電話応対』にはらはらする夫。
(たいていは、この逆でしょ。)
という現象も理由がついたのである。この夫婦は、妻の方が男脳度が高く、夫の方が女脳度が高いという逆転夫婦だったのだ。


この本で、家の中の男(夫と息子)とどう付き合うかが分かったし、女同士の無意味な会話の謎も解けたのだ。俗にいう主婦のお茶会も怖くなくなったぞ!
今までこんなに笑えて人間関係に役立つ本は読んだことがない。


あなたが男なら、なぜ彼女が逆上するのかがよーくわかるはずです。
(あんたが悪い、あんたが。)


どうしても血液型にこだわる人は、冷静に各血液型の性格を読んでみましょう。当らないわけがないです。全ての血液型に思い当たることが書いてあるんだから。

他人に「あなたはA型だから・・・、あなたはO型だから・・・」
なんて言ってる分には、お遊びですが、
自分のことを
「わたしは、A型だから・・・」
なんて思いだしたら危険です。

自分にレッテル貼るのはやめましょう。自分の能力を限定することです。しかも、そのレッテルは、あなたの存在を知りもしない、赤の他人が作ったレッテルなんだもの。血液型が分かったところで、幸せは来ません。『男脳、女脳』が頭に入っていれば幸せを引き寄せることが出来ます。


話を聞かない男、地図が読めない女
アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ共著、藤井留美訳
主婦の友社  1600円


この本の中で、繰り返し述べられてるのは、
男女の違いははっきりある。男の持って生まれる能力と女の持って生まれる能力は、向いている方向が違うのだ。能力の優劣ではなくベクトルの違い。この違いは、男と女では脳の使い方が異なっているからである。
ということ。実例が次々立証されていきます。しかも大笑い付き。読まなきゃ損。互いを理解して仲良くやっていきましょう。

小学校教員の友人が言うんである。
「隣のクラスの担任は、うちの子は大丈夫っていう母親の言葉をうのみにするのよ。あんな言い方なのに大丈夫なわけないじゃない。男ってダメねえ。」
ダメな先生、すぐ本屋に走って『話を聞かない男、地図が読めない女』買って下さい。