電子レンジで作る鳥はむの作り方

作り置きしておくと何かと便利。鶏胸肉を使った料理です。
鶏胸肉が、かなりハムっぽくなります。

鶏はむ

材料

鶏胸肉2枚・塩大さじ2弱・ハチミツ小さじ2・胡椒、粗挽き胡椒たっぷり
ローズマリー風味を作る場合は、加えてローズマリー少々。

作り方 ・味付けした鶏胸肉を冷蔵庫で二日寝かせて、レンジでチン

これだけなんですが、それじゃあんまりなので、以下に詳しい作り方とより美味しくするヒントを記しておきます。

詳しい手順・鶏肉の用意

鶏胸肉と調味料

鶏胸肉2枚はペーパータオルで水気で水気を取っておきます。
今回は鶏胸肉4枚あったので、それぞれ2枚ずつスタンダードタイプとローズマリー風味のものを作ります。
緑色のもしゃもしゃがローズマリー。

塩、ハチミツ、胡椒

鶏肉2枚分の調味料を小皿に出しておきます。
塩、ハチミツ、胡椒はこんな具合。
減塩指向で塩を減らすと鳥はむになりません。

塩、ハチミツ、胡椒

調味料をよく混ぜます。
よく聞かれるのが、
「砂糖でもいいでしょ?」「醤油とみりんでどうよ?」
「ネギと生姜とか?」
だんだん別の料理を提案されてる気がするんですが‥‥。
まずはスタンダードな鳥はむを自分で作ってみて、そのハムっぽさを実感してからアレンジしてみてはどうかな。

胸肉に調味料をまぶす

スタンダードタイプの鶏はむをしこみます。
胸肉に、混ぜた調味料をまんべんなく塗りつけ、揉み込んで全体になじませます。

肉をビニール袋へ入れる

胸肉をビニール袋へ入れます。
手軽なので、ビニール袋に入れ、疑似真空パック状態にしますが、ラップでくるんでももちろんオーケー。
ジャストサイズのタッパーに入れてもオーケー。

ビニール袋ごと水に沈めて空気を抜く

ボウルに水を張って、肉の入ったビニール袋を沈め、中の空気を追い出します。

胸肉を真空パック

口をきっちり結びます。
これで疑似真空パックのできあがり。

以前TVで、南極観測基地で料理人として働いていたかたが、このやり方を紹介していた。
これを見たとき、TVの前で、これはすごい!と声を出してしまったくらい感動したのだ。
しかし、それを周囲の人に語ったら「そんなの10年前から知ってる。常識」って返ってきたよ。
そうだったのかー。
しかし、わたしのような人も中にはいると思うので、やりかたを記しておきました。役立つことがあるといいな。

ローズマリー風味の鶏はむ

ローズマリー風味の鶏はむを仕込みます。
塩、ハチミツ、胡椒を肉にすり込むまでは、スタンダードタイプと同じ。
最後に、ローズマリーの葉っぱをちぎってまぶします。
そしてこれも、ビニール袋に入れて疑似真空パックに。

鶏はむの仕込みきっちり口を結んで、トレーに並べたら、このまま冷蔵庫へ。
冷蔵庫の中で二日から三日、寝かせます。
胸肉が大きいなら三日間、小さめなら二日間。
しっかり塩味なら三日間。やや薄味なら二日間。
この時間が、ハムっぽさを出す肝心なところです。
一日寝かせたくらいでは、美味しいけれど、ただの塩味つき胸肉です。
我慢、我慢。

詳しい手順・電子レンジで加熱する

三日寝かせた胸肉

冷蔵庫で三日間寝かせた胸肉は肉質がギュッと締まって、触るとねっとりした感じがあります。
外側の塩を流水でざっとながしてから、ペーパータオルで水気を取ります。
わたしは塩気のあるハムっぽい仕上がりが好きなので、水に漬け置きする塩抜きは無しです。
胸肉を耐熱皿に並べます。

ラップをかける

ラップをゆったりと余裕を持たせてかけます。
きっちりかけると、加熱している途中で破けてしまい、蒸気が抜けてパサパサになってしまいます。
ふんわりかけてください。

電子レンジで加熱します。
加熱時間はなるべく短く、余熱を利用して芯まで熱を通すことを心がけます。
うちの古い電子レンジでは、鶏胸肉2枚で7分〜7分半です。

加熱した鶏胸肉

加熱し終わったら、ラップをしたまま冷まします。
この蒸気を閉じ込めることは大事。肉がパサパサにならず、しっとり仕上がります。

レンジから取り出したらラップが破けていたという時には、その上からまたラップをしてください。
蒸気を逃さないのが美味しく仕上げるコツです。

詳しい手順・じっくり冷ます、冷蔵庫で冷やす。

肉を冷ます

ローズマリー風味の胸肉も、同様に加熱します。
このまま冷めるまで、じっと我慢。
美味しそうな匂いが漂ってきても我慢。
手はかからないけど、時間と我慢が必要な料理なのです。

冷めたらラップして冷蔵庫へ

肉が冷めたら、きっちりラップして冷蔵庫へ。
冷めてすぐ食べても美味しいのですが、目標のハムっぽい仕上がりのためには、もうちょっと我慢。
冷蔵庫で半日から一日寝かせて、味を落ちつかせましょう。

冷めてすぐの鶏はむ

冷めてすぐに切り分けた鳥はむの切り口です。
美味しいですが、切り口はいまいちハムっぽくなくボサボサします。

冷蔵庫で落ちつかせた鶏はむ

冷蔵庫で半日寝かせた鳥はむです。
切り口の滑らかさと色の具合を見てください。
食べるとびっくり、実にハムっぽいのです。
上の写真と比較してみて。
全く違うものになってるでしょ?

ここまできて、鳥はむの完成です。

もし日曜日に食べたかったら、仕込みは水曜か木曜日に。加熱は土曜日に。そのくらいの時間を見積もってください。

食べ方

もちろん、そのままスライスして食べると美味しいです。おつまみにサイコー。
サンドイッチの具にしたり、冷やし中華にのせたり利用はハムに準じます。
塩気がかなりあるので、料理に使うときはこの塩味を利用してみてください。
鳥はむの塩気と胡椒の風味が、調味料代わりになります。

鶏はむと新ジャガのサラダ

鳥はむと新じゃがのサラダ

新じゃがは皮ごと食べやすい大きさにきって茹で、冷ましておく。
セロリとキュウリを薄切りにして塩少々でもんでおき、30分後水で塩をざっと流して絞る。
タマネギは薄くスライスして水にさらし、水をよく切る。
鳥はむは薄くスライスしておく。
全部をマヨネーズで和える。
レモン汁で酸味を調節する。

鶏はむのもやし炒め

鳥はむともやしの炒め物

鳥はむを鶏ささみで作っておくと具材として便利です。
ささみの鳥はむを細かくさいておく。
ごま油でもやしを炒め、ささみの鳥はむを投入。
全体の味をみて、お醤油を香り付けにちょびっとだけたらしてできあがり。

鳥はむについて

鳥はむはもともと2chの鶏肉料理を考えるスレッドから始まったもので、まとめサイトがあります。
鳥はむの館
このまとめサイトには、塩抜きの方法やいろんなタイプの鳥はむが紹介されてます。

わたしも最初は、こちらのレシピを参考に作っていました。
何度か作るうちに、徐々に自分の作りやすいように変わっていき、このページに書いたレシピになりました。
今では、月に一度は作るメニューになっています。
鳥はむの先人達に大感謝です。
そして、鳥はむの存在を教えてくれたえむえむさん、ありがとう。
鳥はむを作る度に思い出すよ。